土地売却と支払った相続税

土地の売却と支払った相続税


土地を売却したら、1月1日から12月31日までの分を、翌年の3月15日までに確定申告をする必要があります。

 土地の売却は、分離課税の譲渡所得という課税方法になりますが、所得金額は、
 売った金額(=譲渡価額)- 取得費(=買った価額)-譲渡費用(=譲渡にかかった費用。仲介手数料や契約印紙代、その他) として計算するのが原則です。

 ところで、譲渡所得の取得費は、自分で買った場合は購入価額ですが、相続または贈与によって取得した場合は、元の所有者が買った金額を引き継ぐこととされており、相続税の課税価額は使われません。
納税者の視点からすると、相続した時の時価で相続税の計算をしたのだから、その価額が取得費になると考えるところですが、相続税は相続発生時の財産の価額に対して課されています。
 被相続人(亡くなった人。相続された人)が最初に買った時から、相続人(相続により取得した人)が譲渡した時までの値上がり益=所得に対しては、相続税とは別ものと考えて、最初に買った時から起算した譲渡損益に対して所得税を課すというのが税金の理論です。

 取得費は、実際の取得価額または、概算取得費といって、売却代金の5%を取得費とみなす制度があり、実際の取得価額がわかる場合でも概算取得費の適用を選択することは可能です。買った値段が売った値段の5%以下の場合は概算取得費による申告が有利です。
 ただし、概算取得費を摘要した場合、事後的な支出だけを実額で加算、たとえば、概算取得費を適用して、造成費だけをそれに加えることはできないので注意が必要です。

 譲渡価額から、取得費、譲渡費用を引いて譲渡所得を求めるのが原則的な計算方法ですが、相続にあたって納付した相続税がある場合は、それも相続人が取得に要した費用と考えることができます。税金なのに、それも取得費に含めることができないのは不合理なので、相続税の申告期限から一定期間内に譲渡した場合には、納付した税金のうち、その財産に対応する部分は取得費に加算することができるとされています。

 この制度の対象となるのは、土地等(借地権、地上権など、土地のうえに存する権利を含む)の売却で、相続した際に納めた相続税があること、相続開始から、申告期限の翌日以後3年以内の譲渡であることが条件です。
 相続税を取得費に加算する制度なので、概算取得費を適用した場合でも取得費加算の適用は可能です。

 相続した不動産を譲渡する場合、適用可能な期間内かで税負担に違いが出ます。”